花粉症

●花粉症について

●そもそもアレルギーとは
アレルギー症状の主訴の多くは痒みです。

もちろん痛みも辛いですが痒さというのも辛いです。

例えば花粉症で喉の奥や耳の中が痒くなるのは場所的に掻けません。

手や足の痒みは痒み止めの薬を塗っても無意識のうちに掻いてしまうこともあります。

特に小さなお子さんはなかなか我慢できずに掻いてしまうとお母さんが注意をする。

でもまた掻いてしまうのでお母さんが余計にイライラしてしまう。

それを繰り返すことでお子さんの症状が悪化していくだけではなく、お母さんもそのイライラによって自律神経を崩してしまう場合もあります。

お母さんの体調が悪くなると家の中の雰囲気も悪くなり母子ともに体調が悪くなるという悪循環に陥ってしまう場合があります。

患者様の年代も様々でアトピー性皮膚炎や気管支喘息は従来、比較的小さなお子さんが多かったのですが、最近は成人の方でアトピー性皮膚炎や気管支喘息で来院される方もおられますし、花粉症は逆に従来、成人の方が多かったのですが最近では小さなお子さんでも耳鼻科で花粉症と診断をされて来院するケースが増えています。

アレルギー疾患とは本来、体の外から体内に侵入してこようとするウイルスや細菌を防ぎ、体内にできたがん細胞を排除するに不可欠な自己防衛反応が花粉、ほこり、ダニ、食物などに対して過剰に起こる反応です。
アレルギーでお悩みの方は病院で抗アレルギー薬やステロイド剤を処方され使用している方が多いですが、この治療はアレルギーによって引き起こされた鼻水や痒み、不快感を抑える対処療法で薬が効いている時には症状は緩和しますが、一時的に症状を抑えているだけなので薬が切れてしまうとまた症状がまた元通りになってしまいます。当院ではスーパーライザーや東洋医学に基づいた鍼灸治療でアレルギーを引き起こしている根本になっている病因や体質を正し改善することでアレルギー症状を治していきます。

●なぜ日本でアレルギー疾患が増加傾向にあるのか?
①生活様式の変化
春夏秋冬の四季のある日本ではここ10~20年ぐらいで住環境が良くなりました。その影響で夏において本来は適度に汗をかいてエネルギーを発散しなければならないにもかかわらず長時間クーラーの効いた部屋で生活をして汗もかかずに体を冷やし過ぎ、冬は逆にエネルギーを蓄えないといけない時期にエアコンの効いた部屋で逆に汗をかいてエネルギーを使い過ぎてしまうことでエネルギーを徐々に発散させていかなければならない春にはすでにエネルギーが空になり花粉症にかかるというケースが多くなっています。


②食生活の変化
食事の西洋化、偏食が進むことで動物性タンパク質や脂質、糖質の過剰摂取。四季に応じた野菜や果物、魚を摂取していない為に四季に応じた体を形成していない。


③スギの飛散量増加
第一次産業の衰退による植林の手入れ不足により、春に飛ぶスギやひのきの花粉の飛散量が増大している。


④大気汚染
産業の成長。車社会においての排気ガス。


⑤遺伝によるもの
両親や祖父母の中にアレルギー疾患を持った方がおられると高い確率で遺伝してしまうという研究結果も報告されています。


⑥ストレスの増加

●アレルギー疾患の症状
・鼻づまり
・流涙
・皮膚のかゆみ
・目や鼻、口腔、喉などの粘膜のかゆみ
・口呼吸
・口や気道の腫れ
・くしゃみ
・鼻水

などがありますが上記の症状が長期化してくると

・倦怠感
・頭痛
・不眠
・肩やくびのこり感
・生理不順
・更年期障害

などの自律神経失調症状の二次的な症状も起こりますます症状を悪化させてしまう場合があります。

●東洋医学的なアレルギー疾患の考え方

東洋医学的にアレルギー起こす外感(アレルゲン)。
・風邪:患部が体中あちらこちら移動する。症状の変化が早い。
・熱邪:患部が熱を持って赤くなる。熱があるので冷やすと楽になる。
・寒邪:患部が冷えてしまい、温めると楽になる。
・湿邪:患部がジクジクしてしまう。鼻水や涙がたくさん出る。
・燥邪:皮膚や舌が乾燥してカサカサする。空気が乾燥すると悪化してしまう。

●東洋医学的なアレルギーを引き起こしやすい体質
①肺気虚
花粉などの体の外からやってくる外邪(アレルゲン)に対して、体の外を守っている衛気の働きによってバリアを張って体内に侵入させないようにしているのですが、この衛気の働きが悪いと外邪が体内に侵入してアレルギー疾患を発症させます。
この衛気は肺の働きによってコントロールされていて、肺の働きが弱くなると衛気の働きも悪くなりバリア形成が出来なくなります。これを東洋医学的には肺気虚と呼びます。
肺気虚になると風邪をひきやすい、声に力がない、すぐに息切れするなどといった症状が現われます。治療としては衛気を産生している脾の働きを良くしつつ肺の働きも高めていきます。


②水の代謝障害
常に甘い物や味の濃い物、脂っこい物の過剰摂取、過度の飲酒は体内で余分な水分となってしまい、この余分な水分を東洋医学では痰湿と呼びます。この痰湿は脾に貯まってしまい、もちろん体にとって不必要なものであるために体外に出そうと肺に吸い上げられ肺が外界と通じている鼻からその痰湿を出そうとします。それが鼻水です。それ以外にも痰や涙、目やに、ジクジクした皮膚炎という形になって現われます。痰湿が熱化してしまうと湿熱や痰火となり痰や鼻水が黄色く熱を持った感じになります。
この体質の方は四肢がむくみやすい、便が軟らかい、常に体が重く感じる、食欲不振、腹部膨満感などの症状が現われます。治療としては水分代謝を良くするのは気の働きを良くしないと特に湿を嫌う脾の働きを高めていくことになります。


③気滞
主に精神的なストレスから気の流れが滞り、皮膚に影響したものです。特徴は過度な精神的なストレスを受けると痒くなったり、小さな赤い発赤が見られ盛り上がっている。風邪や急な寒さにより肌が強張った際に起こる寒冷湿疹や蕁麻疹などもこのケースに当てはまります。治療としては滞った気の流れを良くします。日常生活内でのストレス対策をおこない、運動をするのも良いです。


④肝鬱熱
アレルギー症状の中には熱がこもってしまうことで発症してしまうケースがあります。原因としては暴飲暴食や脂濃い物、辛い物、甘い物の過剰摂取やストレスから来るイライラの症状があります。暴飲暴食をしたり精神的にイライラしてしまうと気の流れを滞らせ、気が滞ることによって体の中にしつこい熱が生じます。この熱が体に籠ってしまうので、その熱を外部に排泄されようとすると湿疹になりアレルギー症状を発症させるケースがあります。この体質の方はイライラしたり怒ったりすると症状が悪化してしまいます。
東洋医学的に肝は疏泄という気の流れを良くする働きがありますが、ストレスには弱く過度なストレスがかかると気の滞りを引き起こしやすくなります。この体質の方は赤ら顔、胸や脇が張る感じがある、普段から怒りっぽくイライラしている、目が疲れやすいなどの症状があります。症状としてはジュクジュクとしたオデキ様の湿疹となったりブヨブヨとした腫れになったりする形状を呈します。また内臓疾患が原因で皮膚に浮き出てきている場合にも生じるので症状の出始めの経過を良く観察する必要があります。
治療としては気の滞っている原因を取り除き、肝の気を整えてあげます。このケースの場合は便秘になっていることが多いので便通を良くして食生活を野菜中心にして暴飲暴食を改める生活をする。


⑤血熱
鬱熱によって気の停滞が長引き慢性化することで体の中に籠っている熱が気よりもさらに深い血の位置まで熱が波及してしまい生じます。多くの蕁麻疹の原因がこれに当たります。湿疹でもあまり盛り上がっていないアザみたいな湿疹はこのケースがほとんどです。
治療としては血の中に入ってしまった余分な熱を冷まし、滞っている気の流れを良くします。


⑥血虚
東洋医学でいう血の役目の1つに栄養や熱を運搬するのがありますが、過度な疲労や慢性的な病気、大量出血などによって引き起こしてしまいます。
この体質の方はめまい、動悸、顔や皮膚の血色が悪い、爪がガタガタ、髪に艶がないなどの症状があります。治療としては血を補う治療となります。


⑦腎虚
腎には体のエネルギーが貯められているのですが、生まれつきこのエネルギーが不足している、過労、慢性の病気、過度の性交などによって腎虚を引き起こします。
腎虚の方は老化が早い、膝や腰に力が入らない、腰痛、難聴、頻尿などの症状も現れることがあります。治療としてはエネルギーを産生している脾を整えつつ、腎のエネルギーを補う治療をします。


このように外からの原因(外感)と体質によってアレルギーを引き起こしてしましますが、ほとんどの場合は外感も体質も原因は1つだけではなく複数の原因が絡み合って発症している場合がほとんどです。